「日向坂46」誕生によせて

 2019年2月11日。突然告知されたSHOWROOM配信で、けやき坂46のシングルデビュー、デビューカウントダウンライブの開催、そしてなにより、「日向坂46」への改名が発表された。
 本稿はこのことによせて、とりとめもなく雑感を書き付けようとするものである。

 

「ひらがな」への思い入れ

 正直に言おう。筆者は以前よりくすぶっていた改名を論じる意見には反対の立場であった。「ひらがなけやき」として積み重ねてきた、長濱ねるの加入からは3年以上、いわゆる1期生の加入からも2年半以上の時間。筆者はずっとファンであり続けてきた。2017年の全国ツアーですら、いまでも最近の出来事のように思える。2017年の全国ツアーや2018年の日本武道館公演では「ひらがなけやき」が、2018年の「走り出す瞬間」ツアーでは「ひらがなで恋したい」が、それぞれパフォーマンス1曲目として選ばれてきた。「ひらがなであること」が彼女らのアイデンティティを形づくっている。そんな文章を書いたこともあった。
 筆者自身、「世界には愛しかない」全国握手会には全会場に駆けつけてひらがなけやきのお披露目を見届けてきたし、「ひらがなおもてなし会」に始まり、Zepp Tokyo公演に始まるひらがな全国ツアー2017はライブビューイングを含めれば全公演に立ち会ってきた。日本武道館公演も見届けたし、2期生の「おもてなし会」、「走り出す瞬間」ツアーにも4公演に参戦したし、「ひらがなくりすます」にも参戦できた。一朝一夕ではなく、最初からずっと「ひらがなけやき」を追いかけてきたつもりだ。
 そこにあった漢字欅との紐帯、離脱後の長濱ねるへのリスペクトは本物だったと思う。だからあえて、「ひらがなけやき」という立場を、手放すことはないのではないかと思っていた。

 

覚悟はしていた

 しかしその一方で、いつかは独立、改名があるのではないかと、覚悟もしていた。「レコメン!」に菅井友香の存在を前提に佐々木久美や佐々木美玲、渡邉美穂が出演したとき。「ザ・ヒットスタジオ」に小池美波の代打として潮紗理奈が出演したとき、あるいは齊藤京子が小池とともに出演したとき。「走り出す瞬間」のリリースにともない、ひらがなけやきが音楽番組に出演したとき。こんな回りくどいやり方でなければ「はじめまして」ができないのか、と首をひねったことがあった。
 長濱ねるが兼任解除で漢字欅専任となったとき。日本武道館公演や2期生「おもてなし会」で、頑なとも思えるやり方で漢字欅の曲を2期生にやらせなかったとき。「ひらがな推し」の開始に伴い、「欅って、書けない?」からひらがなけやきが独立したとき。「走り出す瞬間」ツアーで、完全に漢字欅の曲から決別したとき。このまま「けやき坂」から飛び立っていくのではないか、と率直に観測したこともあった。

 

これからのほうが長い

 ただ、考えてみれば、3年数ヶ月のこれまでの歩みを考えてみても、これからのほうがきっと長いのである。ここを折り返し地点ととらえたって、最年長の井口眞緒や佐々木久美もきっとあと半分を日向坂で過ごしてくれるはずだと信じられる。メンバーたちがこれからデビューとしてもう一度背負い直す名前が新しくなる。それをSHOWROOMを見る限り、メンバーは一定程度喜んでもいる。それで十分じゃないか、とも思う。
 振りかぶって文章を書いてみようとしたが、それだけのことでもある。名前が変わるだけで、応援してきたこれまでの日々も、また応援する気持ちも、変わることはない。それだけだ。

 

気がかりなこと

 以下は本当に雑感だが、「ゆうがたパラダイス」からも日向坂メンバーが離れてしまうことになるのだとしたら、それは少し寂しい。思えば、少し前まではひらがなけやき2期生の出演が多かったはずだが、新年1回目に菅井友香とともに佐々木久美が出演して以降、漢字欅メンバーのみの出演が続いていた。はんにゃ・金田哲とメンバーのやりとりは温かかったし、ライブやイベントごとにいつも時間をとってメンバーが語る時間をとってくれていたので、これを失うのは痛いのではないかとも思う。齊藤京子が「イマドキッ!」のレギュラー出演をスタートしたが、レギュラーラジオが他にもほしいところである。
 オードリーはこの件をどのように受け取るのだろうか。ファンと同じく、少々驚きながらも特に何事もなく進めていくと言うことなのかもしれない。これを機に「ひらがなメンバーです」を「日向坂ちゃんです」とでも改めてくれれば嬉しいのだが、若林の性格を考えると難しいか。
 漢字欅に関しても、かつてのひらがなけやき日本武道館3DAYSを生んだ経緯(平手友梨奈のけが)を考えれば、いざというときに頼れる「二軍」(あえてこういう言い方をする)を失うことにもなる。ひらがなけやきの存在が前提だったはずの「欅共和国」も、果たしてどうなるのであろうか。それこそ陰に日向に、影響は出てくるはずである。日向坂46の独立は、欅坂46の独立でもあるのだ。筆者はどちらのファンでもある(どちらかに重きを置いているということでもない)から、それも気になるところだ。

 ただ、いずれにせよ、これからも日向坂46と欅坂46を応援していくのみだ。とりあえずは、デビューカウントダウンライブのチケットが当たることを祈りたい。そう思うほかない。

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